WEBの知識が低い人でもタグ管理ができるようにと考案されたGoogleタグマネージャー(以下GTM)ですが、初めて触る人には相当の敷居の高さがあると思います。
実際のアカウント作成からタグの追加までの流れの中で、それぞれの設定がどういった意味を持つのか解説を交えてご紹介したいと思います。
まずはアカウント・コンテナを作成
まずはGTMにアクセスします。
新規でgoogleのアカウントを作成しても良いですが、GTMを運用しようとしている方は、Google analyticsをすでに導入しているケースも多いかと思います。
運用を考えると、アカウントの切り替えをしなくて良い点やGoogle Analyticsなどの連携を考慮すると、同じアカウントで作成する事をオススメします。
GTMのアカウントを作成する
アクセスするとこのような画面になるので、「アカウントを作成」をクリックします。
紛らわしいですが、ここではGTM内の管理画面で作成するアカウントについての説明です。この直前で説明したGoogleのアカウントとは別の話です。
何を入力すれば良いか躊躇するかもしれませんが、アカウント名は管理する企業単位で作成するのが一般的です。その企業名をアカウント名とすれば良いと思います。国は利用するメインの国を選べば問題無いです。
アカウント名は管理上の名前ですし設定後も変更できますので、あまり難しく考えすぎずアカウント名を決定して下さい。
コンテナを作成する
次にコンテナの登録です。タグの設定はこのコンテナ単位で行います。
1サイトや1ドメインごとに1コンテナを使用するのが一般的です。名前は導入先のドメイン名などを登録すると管理しやすいです。
アカウント同様、コンテナ名は設定後も変更できるので、こちらもあまり深く考えすぎず名前を決めてください。プラットフォームは、ブログや通常のホームページで利用する場合は「ウェブ」を選べば問題無いです。
最初はアカウントやコンテナと言う概念に戸惑うかもしれませんが、まずは1つのサイトの導入となると思いますので、1アカウント1コンテナで運用すれば良いと思います。
GTMをインストールする
以上でベースの設定は完了したので、次にGTMをサイトに組み込む作業に入ります。
作成したコンテナの中に入り、ヘッダーメニューから「管理」を選びます。
表示された画面から「Googleタグマネージャーをインストール」をクリックします。
表示された画面のコードをコピーし、サイトのソースに組み込んでいきます。
画面の説明に書かれている通り2つのタグがあり、<head>内とは<body>直後に、それぞれのコードを貼り付けます。
headに差し込むコードは、head内のなるべく上の方と書かれていますが、head内であればそれほど設置場所を気にする必要は無いです。
ページが多いサイトはちょっと苦労しますが、全ページにタグを埋め込みます。
これで基本設定は完了です。以後Google Analyticsや広告タグなどを設置する際は、全てGTM上で設定していきます。
新しくページが追加された際に、GTMタグが抜けないように注意して下さい。
タグを設定する
ここからはGTM内での作業となります。
GTMでは発火するタグとタグが発火する条件を設定する必要があります。
まずは動かしたいタグの設定から始めます。
まず左のメニューから「タグ」を選び、「新規」ボタンを押します。
表示された画面で「タグの設定」エリアをクリックすると、色々なリストが出てきます。利用しようとするタグの名前があれば、それをクリックし必要な情報を入力します。
ほとんどのタグでGTMを使った設定方法のマニュアルがあるので、設定に戸惑いそうな方は媒体ごとのマニュアルを参考にしてください。
もし設定したいタグが無い場合は、リストの少し下に「カスタムHTML」があるのでクリックします。
カスタムHTMLとは、この中に書かれているタグの内容をそのまま実行する機能で、媒体から提供されたタグの中身をコピペすると、そのタグが読み込まれるようになります。
実行条件を決めるトリガーを設定する
タグの設定が完了すれば次はトリガーの設置です。
トリガーとは、設定したタグが発動する条件を決める設定となります。
例えば特定のページのみで発火させたい場合や、特定のイベントに反応して発火させたい場合など、細かな発動条件を設定できます。
「トリガー」のエリアをクリックすると、登録されているトリガー条件が表示されますので発動させたい条件のトリガーを選択します。ここで希望トリガー条件が無い場合は、トリガーリスト表示画面で右上の「+」よりトリガー条件を追加します。
細かな設定が色々できますが、このページでは一番使うであろう特定のURLのみ発動させたい場合のトリガー設定をご紹介します。
トリガーを新しく作成する画面で「トリガーの設定」エリアをクリックします。そして、表示された画面のトリガータイプの選択から「ページビュー」をクリックします。
その後「一部のページビュー」を選び、「Page Path」か「Page URL」を選んで条件を設定します。
Page Pathはドメインを除いたパスを指し、Page URLはドメインを含めた完全なURLとなります。
Page URL:https://www.hogehoge.com/text/index.html
Page Path:/text/index.html
条件設置の右側にある「+」で条件を追加できますが、増やした条件全てを満たした場合にタグが発火する事になり、or条件ではない点にご注意ください。
新しく作ったトリガーの設定を保存し、選択します。
タグとトリガーの設定が終わったら、右上の「保存」ボタンをクリックし、タグの設定内容を保存します。
本番公開を行う
タグとトリガーの設定が完了しても、それで終わりでは無く本番公開して初めてサイト上でタグが動きます。
公開は右上の「公開」ボタンを押し、表示された画面で「公開」をもう一度押せば本番公開となります。
GTMでは本番公開した履歴が残り、前の本番公開の状態に戻したりする事が出来ます。バージョン名とバージョンの説明を活用し、その履歴がわかるようにしましょう。
本番公開前にプレビューを行う
いきなり本番公開が怖いケースもあると思います。その場合は「公開」ボタンの横にある「プレビュー」ボタンを押しましょう。
この機能を使う事で、本番に影響を与えず実際にタグが発火した時の動きを確認できます。
利用方法に関しては、こちらの過去記事を参考にしてください。
⇒ GTMのプレビュー機能を使い安全にタグの更新を行う方法
最後に
今回は基本的なタグの設置までをご紹介しました。他にも色々と機能はありますが、GTMを入れるだけで新たなタグの追加が楽になります。
ブログ運用の場合は開発環境が無いケースも多いと思うので、事前に確認できるプレビュー機能は重宝すると思います。
機会があれば、より細かな設定もご紹介していきたいと思います。